とある日・生活に変化
福岡市郊外へ引っ越した我が家。
福岡へ来て幾年。結婚後も繁華街のビルに囲まれ過ごしてきた。
「言葉を話すのが遅いなぁ」
子供が障害を持っていると気づいたのは彼が3歳頃。
仕事に没頭していた私は、自分の子供のその兆しに無頓着だった。
一番大切なものを見過ごしている。
仕事中心の生活にピリオドを打ち、障害児の幼児教育に理解の有る保育園へ入園させるために引っ越し。同時に私は、都市生活で付いた垢を落とすべく、その機会を模索していた。
阿蘇に惹かれる
そんなある日、TVで初夏のドライブ特集。九州に住んでいながらほとんど訪れたことが無い所「阿蘇」の紹介だ。
ぼんやりとした意識が次第に美しく広がる景色に魅了されていく。
家族を連れて阿蘇へ行く日取りは程なく決まっていった。
2003年6月
九州自動車道を南下し、熊本インターから57号線で阿蘇へ向かう。阿蘇大橋を右折、325号線に入り、後は雰囲気、標識まかせ!
ゆっくり阿蘇の風景を楽しむ
白川水源
阿蘇に行くと決めた時、ここだけは行こうと決めてた。
自然(水)の清らかさ、透明感が気持ちいい。
しかし湧水をそのまま口にすることが出来ないでいる。
ボトル詰めされた品しか飲めない・・・!?
いつの頃からか自然を楽しむことが下手になってしまった。
草千里
其処は風景画の様に広がっていた。
息子が一人で歩いていく。
彼は大きな牛と一人で対峙している。
介助なしで、野原を一人歩く息子に親の思いを馳せるひと時。
それにしても、此処の風景は昭和の風情たっぷりだ。
これ以後、我が家は思いのほか阿蘇を訪れることになるのでした。